生前整理のコツは記録!エンディングノートの活用で悔いのない整理をお役立ちコラム

作業風景

終活の一環として注目されている「生前整理」。

耳にしたことはあっても、具体的に何をするかはわかりにくいかもしれません。

今回は、終活における生前整理ですべきこと、そして注意点についてご紹介します。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

生前整理を行う理由は?元気なうちから進める意味はある?

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生前整理は元気なうちに自分の死後のことを考慮し、身の回りのすべての持ち物を必要な物と不要な物に整理する作業です。

生前整理はどれくらいかかる?

生前整理は1~2年と長い期間をかけて行う方が多いです。

生前整理は自分の持ち物すべてを対象に行います。

具体的には土地や預貯金などの財産や不動産の権利、スマートフォン内にあるデータのようなデジタル遺品も整理対象です。

必要な品物を確認し、検討したうえで整理作業を行う必要がありますが、量も多いため、時間がかかるというのがその理由です。

 

しかし、荷物の搬出が難しい状況や手続きに必要な書類が見つからないなど、予測できない事態にも対処する必要があります。

できるだけ早い時期から取りかかったり、時間に余裕を持って取り組んだりすることが重要です。

生前整理が大切な理由は?

生前整理を行わずに亡くなった場合、残された家族には様々な負担が生じることも考えられます。

金融資産や不動産などの財産が整理されていないと、手続きに不備が生じたり、家族間のトラブルに発展したりする可能性があります。

同様に、遺品整理においても品物に関する問題が発生することがあります。

家族が処分の判断に迷うケースは一般的であり、それが原因で対立が生じることも少なくありません

生前整理は、こうした事態を予防し、家族に負担をかけないようにする重要な手段となります。

 

生前整理は、自分が後世に残したい思いや引き継いでもらいたい品物を整理し、把握しやすくする行為です。

これにより、家族に対しても自分の意向や大切にしたい物事を理解しやすくし、円滑なコミュニケーションと遺産の整理を促進する役割があります。

生前整理はいつ始めればいい?

生前整理には始めるタイミングや決まりといったルールはありません。

しかし、生前整理は時間と労力を要する作業であり、物の必要性や不要性を正確に判断しなければならず、思考力も必要です。

そのため、元気なうちに体力や判断力を活かして、少しずつ進めておくことが推奨されています。

また、会社の定年退職やお子様の自立を機に、生前整理を始める方も多くいらっしゃいます。

自分の時間が自由に使えるタイミングで生前整理を始めると、ご自身のペースでゆとりを持って進められるので、何らかの節目の日を生前整理を始める日にしてみてはいかがでしょうか。

生前整理の進め方のコツを紹介! こまめな記録がポイント!

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生前整理はご自身の持ち物を把握し、整理する作業。正確に記録して、計画的に進めることが大切です。

そのために役立つ「財産目録」「エンディングノート」の書き方と整理方法をご紹介します。

①財産目録を作成する

生前整理を効率的に進めるために、まず財産目録を作成することが重要です。

財産状況を明確に書き記しておけば、必要な書類を誤って処分するリスクを回避できます。

また、残された遺族が財産を調査する手間も軽減されます。

財産目録には特定の形式がないため、ご自身がわかりやすいように記入できますが、ゼロから始めるのは難しいかもしれませんので、ネットでテンプレートを検索して活用するのもおすすめです。

記入の際はプラスの財産だけでなく、負債についても忘れずに記入してください。

【財産目録に書き記す内容】

・土地や建物、宝石や骨董品などの資産価値があるもの

・預貯金、現金

・自動車

・年金手帳や健康保険証

・保険証書

・有価証券・負債(ローン、借金など)

②遺言状、エンディングノートの作成

家族間で相続トラブルが起きないためにも、遺言状やエンディングノートの作成が重要です。

 

遺言状は財産の分配や行き先を示す法的に有効な書類で、決まった書式で作成されれば財産を巡るトラブルを防止できます。

 

一方で、エンディングノートは葬儀や遺品の取り扱い、希望する人への訃報連絡など、自分の思いを残す書類です。

ただし、法的効力はなく、特に財産の分配に関する具体的な希望は認められない可能性があります。

 

これらの文書を記入したら、遺族が見つけやすい場所に保管しておきましょう。

遺言状やエンディングノートは遺族が確認しなければなりませんので、その存在を知ってもらえるようにしておくことが大切です。

③残す物(形見分け)の整理

スムーズに作業を進めるためにも、残したい物をリストアップしておきましょう。

事前にリストアップすれば、手伝ってもらう際に誤って処分される可能性が低くなります。

リストアップする際には、まだ使う可能性のある物だけでなく、家族や親しい人への「形見分け」の品も考慮すると良いでしょう。

そうすれば、整理作業が効率的に進み、大切な物や思い出深い品が遺族によって適切に保管・活用されることが期待できます。

 

手元に残す品を選ぶのは自分にとって本当に必要な物を知ることです。

充実した余生を過ごすための足場を築くことでもあるため、慎重に選びましょう。

また、自分には必要がなくても家族が大事にしている物もあるため、自分ひとりで判断がつかない場合は事前に家族に確認しておくのがベストです。

④不用品の処分

生前整理を行ううえで重要なポイントは、思い切りです。

日記やノートなど自分が亡くなった後に見られて恥ずかしいと思う物は、処分しておいたほうが良いでしょう。

作業時には思い出がよみがえり手が止まることがあるかもしれませんが、思い切って処分しなければ持ち物は減りません。

まだ使う可能性がある物や誰かから貰った品は、処分の判断をするのが難しいかもしれないので、まずは買い直しができる食器や衣類から始めて感覚をつかんでいくのが良いでしょう。

 

しかし、生前整理は一般的な片付けと違い、遺産相続に関わる重要な作業です。

相続人のことも考えて行う必要がありますので、あくまで冷静に判断することも忘れないでください。

⑤デジタル遺品の整理

故人が使用していたパソコンなどの機器に保存されている写真、電子マネーはデジタル遺品と呼ばれ、整理が必要です。

また、有料サイトや会員サイトを利用している場合は、IDやパスワードがなければ解約できないこともあります。

デジタル遺品を含め、それらを管理するためのパスワードなどの情報も遺族に共有しておくことが大切です。

 

エンディングノートにはログインパスワードやデータの整理方法に関する希望を書き加えることで、デジタル遺品に関するスムーズな整理が可能になります。

その際、不要なデータは削除し、必要なデータは現像したり別のディスクに保存したりして、適切に保存することも重要です。

生前整理で必要な品まで捨てないコツは?思いを記録しておこう!

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生前整理は計画性を持って進めなければ将来的に大きなトラブルを引き起こす可能性があります。

必要な物まで捨てないようにする

生前整理では、長年ため込んだ物をまとめて処分することも多いです。

しかし、必要な物と不要な物をしっかり区別しないと、必要な品物まで誤って処分してしまう恐れがあります。

まずは、「まだ使う品」「亡くなった後に必要な品」などのように、持ち物を用途別に仕分けすることがおすすめです。

 

処分するかどうか迷った場合は、処分して後悔しないか、処分したことで不自由にならないかが仕分けのポイントになります。

手元に残す品の中で、特に印鑑や権利書など重要な物の存在をエンディングノートに記録しておくと、遺品整理がスムーズに進むだけでなく、重要な情報が遺族に残されることになります。

記録しておく意味は?

自分が残した遺品で家族や相続人に負担をかけないように、あらかじめ準備しておくことが生前整理の大きな目的です。

そのため、財産目録の作成や遺言状、エンディングノートで自らの意思を明確に記録しておくことは非常に重要です。

遺族が遺品整理で困らないように、大事な書類や財産などの情報はわかりやすく整理しておきましょう。

 

また、「コレクションは捨てるのではなく売ってほしい」「財産は寄付してほしい」というように、遺品の扱いの関する希望がある場合は、それを具体的に記録しておくようにしましょう。

自分の持ち物の行方を自らの意思で管理するために、記録しておくことは非常に大切です。

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生前整理は一人で進めない!身近な人に協力してもらいましょう

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生前整理を始めてみても、どうしてもうまく進まないことがあります。
そのような場合は協力を仰ぎましょう。

①家族に協力してもらう

一人で生前整理を進めていて、荷物の搬出や煩雑な手続きに行き詰まった場合は、家族に協力をお願いしましょう。

家族に協力を依頼する場合は、まずしっかりと打ち合わせをするのがおすすめです。

特にスケジュールや探してほしい品、整理を行う範囲など、整理方法について相談するとスムーズに作業が進められます。

 

ただし、家族とはいえプライバシーに踏み込むような片付けはトラブルの元になるため、注意が必要です。

大切にしている品の仕分けやデジタル遺品の中身の整理などは、自分で行うのが良いでしょう。

「搬出を頼みたい」「収納の中身を仕分けしたい」など、具体的な希望する作業を明確にしてから依頼するのも良い手段です。

②業者に依頼する

最近は、生前整理や遺品整理を代行してくれる業者も増えています。

家族に頼りづらいという気持ちがある場合は、専門業者のサポートを受けてみるのも良いでしょう。

生前整理・遺品整理に関する知識を持つ有資格者が在籍している業者は、信頼性が高く、安心して作業を依頼できるという利点があります。

必要な手続きや不用品の処分などもまとめてサポートしてくれるため、遺族や本人にとって大きな助けになります。

 

業者を選ぶ際は以下のように、ご自身の希望に合わせて判断するようにしましょう。

【悩みに応じた業者選びの例】

「専門家に相談したい」 専門資格を持ったスタッフがいるか

・「捨てたい品が多い」  不用品回収も依頼できるか

「料金を抑えたい」 不用品買取を行っているか

生前整理と終活の違いは?両方やる場合は何をすればいい?

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多くの人は、「生前整理」と「終活」を混同して考えることがあります。

確かに、これらの表現は意味が似ていますが微妙に異なります。

終活と生前整理の違いは?

生前整理は終活の一環として考えられることも多いです。

 

終活は、人生の終わりに向けて人生設計をする活動です。

具体的には、葬儀の計画やお墓の準備などを行って死後の心配や心残りを解消する作業です。

すなわち、人生の終わりを安心して迎えるための準備をする作業といえます。

 

生前整理も終活と同様に自分の人生の終わりに向けて行う活動です。

身の回りの整理を進めることで、これまでの人生を振り返りつつ、前向きな気持ちで将来の生活に臨むことを目指しています。

終活が人生の終わりを見据えたものであるのに対し、生前整理はこれからの人生を考えるための作業といえます。

まとめ

生前整理を行うことで遺族の負担を軽減できるだけでなく、これからの生活をより前向きかつ良いものにすることができます。

自分が本当に大切にしている物や遺族に残したい物を再確認する作業でもあり、計画性を持って始めることが非常に重要です。

生前整理は終活の一環であり、多くの物を整理するには時間と労力が欠かせません。

できるだけ余裕を持って、元気なうちから少しずつ進めることで、将来的な不安を軽減し、整理された状態での終活が可能になります。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
フリーライター時代に取材した遺品整理の仕事に興味を持ち、プログレスの編集メンバーに。
遺品整理やゴミ屋敷の問題や疑問、関心を先回りして発見し、問題提起するプログレスきってのリサーチャー。
身近に起きる不用品処分や遺品整理の悩みを記事でサポートするをモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。

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