遺品整理の費用は、部屋の広さや家財の量によって大きく異なります。
例えば、1Kのアパートの場合で約3万円〜6万円、3LDKの家で17万円〜50万円程度が一般的です。
これに加え、特殊な対応が必要な場合は、さらに費用がかかることがあります。
この記事では、遺品整理の具体的な費用の相場と、料金を安く抑えるための方法を詳しく解説します。
また、信頼できる業者選びのポイントも紹介し、費用対効果を高めるためのアドバイスをお届けします。
この記事を監修した人
- 小西 清香氏
- 整理収納アドバイザー
元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。
遺品整理の費用相場
一般的な遺品整理の費用相場
遺品整理の費用は、以下の要素によって変わります。
・部屋の広さ
部屋の広さや物の両によって費用が変わります。
広い部屋や物が多い場合は、費用が高くなる傾向があります。
・物の種類と量
諸分野運搬に手間がかかるため、費用が上がることがあります。
・特殊な作業
仏壇の諸分野ハウスクリーニングなど、特別な処分やサービスが必要な場合は追加料金が発生します。
料金の平均的な価格帯
以下の表では、部屋の広さ別に一般的な遺品整理の費用相場、作業人数、作業時間をまとめています。
部屋の広さ | 平均的な価格帯 | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1K(アパート) | 約30,000円~60,000円 | 2~3人 | 2~4時間 |
1LDK(アパート) | 約70,000円~120,000円 | 2~3人 | 3~5時間 |
2DK(マンション) | 約90,000円~200,000円 | 3~4人 | 4~6時間 |
2LDK(マンション) | 約120,000円~300,000円 | 3~6人 | 5~7時間 |
3DK(家) | 約150,000円~400,000円 | 4~7人 | 6~10時間 |
3LDK(家) | 約170,000円~500,000円 | 4~8人 | 7~12時間 |
4LDK(家) | 約220,000円~600,000円 | 4~10人 | 8~15時間 |
遺品整理の費用は、部屋の間取り、作業人数、作業時間によって変動します。
一般的には、物の量が多く、作業の労力や時間が増えるほど、料金も高くなります。
*遺品整理プログレスの費用相場はこちら
費用に影響する要素
遺品整理の費用には幅がありますが、その理由を理解することで、納得のいく見積もりを得やすくなります。
以下に、費用に影響を与える主な要素を詳しく説明します。
物量や部屋の広さ
遺品整理の費用は、物の量や部屋の広さで大きく変わります。
広い部屋には多くの物があり、作業時間も長くなります。
例えば、1Kでは数時間で終わる作業が、4LDKでは1日以上かかることも。
階段しかない物件やエレベーターのない高層階の場合は、追加料金が発生することもあります。
家財の種類や量(家具、家電など)
家財の種類や量も、遺品整理の費用に大きく影響します。
大型の家具や家電が多い場合、運び出すために多くの人手と専用の運搬設備が必要になります。
例えば、大型のソファや冷蔵庫、洗濯機などは、運び出すのに複数の作業員が必要です。
また、家電リサイクル法に基づく特定の家電製品は、処分に追加の費用がかかります。
さらに、ピアノや骨董品などの特殊な品物は、専門の処分方法が求められ、コストが上がることがあります。
また、遺品の中に貴重品がある場合、その取り扱いには特別な注意が必要で、追加の保管や搬送の費用が発生することもあります。
作業の難易度(階数やアクセスのしづらさ)
遺品整理の費用には、作業の難易度も大きく影響します。
例えば、エレベーターのない高層階や、狭い階段しかない物件では、物品の運び出しに多くの労力が必要です。
また、交通の便が悪い場所や駐車スペースがない場合も、作業が難航するため、費用が高くなることがあります。
さらに、大型トラックが入れない狭い道や急な坂道など、特殊な環境での作業は、専門の機材や追加のスタッフが必要となる場合もあり、これが費用に反映されます。
こうした作業の難易度に応じて、遺品整理の費用は変動します。
作業の難易度が高いほど費用も上がることを理解しておくと、見積もりの際に納得しやすくなります。
オプションサービス(ハウスクリーニングなど)
遺品整理には、通常の整理や処分以外に特殊なサービスが必要になることがあります。
例えば、ハウスクリーニングや遺品、仏壇の供養を依頼する場合、専門業者に依頼するための費用が発生します。これらの特殊なサービスは、遺品整理の費用に大きく影響する要因です。
遺品整理のオプションサービス
· ハウスクリーニング
· 消臭・除菌作業
· 害虫駆除
· 遺品・仏壇の供養
· リフォーム
· 家屋の解体
これらのオプションサービスを利用することで、遺品整理の際の手間や心配事を減らし、よりスムーズな整理が可能になります。
業者の選び方と信頼性のチェックポイント
信頼できる遺品整理業者の特徴
●資格や認証を持っている
遺品整理士の資格や適正処理団体の認証を持つ業者は、専門知識やスキルがある
●料金体系と契約内容がわかりやすい
追加料金や不明確な費用が発生しないようにわかりやすく説明してくれる
●親切で丁寧な対応をしてくれる
顧客の不安や疑問にしっかり答えてくれる
遺品整理を依頼する際には、費用相場を把握し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
本章では、業者選びのポイントを解説します。
費用相場を把握する
業者選びを始める前に大事なのは、まず、遺品整理の費用相場を知っておくことです。
遺品整理の費用相場を把握することは、適正な価格でサービスを受けるために非常に重要です。
相場を知っておくことで、過剰な料金を請求されるリスクを減らし、予算内で最適なサービスを選ぶことができます。
提供するサービス内容によって料金は異なりますが、一般的な相場を理解することで比較が容易になります。
例えば、一部屋の整理にかかる費用は通常3万円から10万円程度です。
相場を知ることで、業者が提示する見積もりが妥当かどうかを判断しやすくなり、無駄な出費を避けることができます。
また、相場を把握することで、サービス内容と料金のバランスを理解し、自分にとって最も価値のある選択ができるようになります。
適正な相場を把握するためには、複数の業者から見積もりを取り、比較することが効果的です。
これにより、より納得のいく遺品整理が可能になります。
複数の業者から見積もりを取る
複数の業者から見積もりを取ることは、最適な業者を選ぶための基本的なステップです。
まず、インターネットで検索し、口コミや評判を参考にして信頼できる業者をピックアップし、見積もりを依頼します。
見積もりを依頼する際には、整理する物の量や種類、作業希望日など、具体的な要望や現状を詳しく伝えることが重要です。
特別な要望がある場合はそれも伝えておきましょう。
また、現地見積もりを依頼することで、より正確な料金を提示してもらえます。
現地見積もりの際には、追加費用の発生する可能性についても確認しておくと安心です。
複数の見積もりを比較することで、価格だけでなく、対応の丁寧さや提供されるサービスの質についても評価でき、自分に合った業者を選ぶことができます。
次の項目から確認してほしいことを説明します。
サービス内容を比較する
業者によってサービス内容が異なるため、自分のニーズに合ったサービスを提供しているかを確認することが大切です。
見積もりを受け取ったら、基本料金に含まれるサービス項目を確認しましょう。
多くの業者は、遺品の分別、梱包、運搬、廃棄などの基本的なサービスを提供していますが、供養や特殊清掃が必要な場合は、追加料金が発生することがあります。
見積書に明記された内容をよく読み、追加料金が発生する可能性がある項目について事前に確認しておくことで、後から予期しない費用が発生することを防げます。
サービス内容を比較する際には、自分が特に重視するポイントを基準にすると良いでしょう。
例えば、供養や清掃に重点を置く場合は、それに強みを持つ業者を選ぶと満足度が高まります。
また、業者によっては、不用品のリサイクルや寄付を行うことで、環境への配慮を示している場合もあります。
提供されるサービスの質と料金のバランスを考慮し、最適な業者を選びましょう。
評判や口コミを確認する
業者の評判や口コミは、実際のサービス内容を知るための貴重な情報源です。
インターネットのレビューサイトやSNS、業者の公式サイトに掲載された顧客の声をチェックしましょう。
特に、実際に遺品整理を依頼した人の体験談は、業者の対応やサービスの質を把握するのに役立ちます。
また、知人や家族からの推薦や、地元のコミュニティでの評判も参考になります。
これらの情報を総合的に比較し、信頼性の高い業者を選ぶと良いでしょう。
法令遵守と適正な廃棄処理の確認
遺品整理業者が法令を遵守し、適正な廃棄処理を行っているかどうかも重要なチェックポイントです。
営業をしている業者なら、不用品や遺品の適正な処理は当然と思うかもしれません。
しかし、残念ながら一部の業者(業者と呼べないかもしれませんが)は、回収した物品を違法な方法で処理していることもあるようです。
不法投棄や違法な廃棄処理を行う業者は、環境や法律に対する配慮が欠けており、後々トラブルを引き起こす可能性があります。
業者に対して、廃棄物処理の方法やリサイクルの取り組みについて尋ね、適切に処理されているかを確認しましょう。
信頼できる業者は、法令に基づいた適正な廃棄処理を実施しており、必要な書類や証明書も提供してくれるはずです。
遺品整理の費用を安くする方法
遺品整理の費用を抑えるためには、いくつか方法があります。ここでは、具体的な方法とそのポイントを紹介します。
できる作業は自分で行う
遺品整理を始める前に、自分でできる作業は積極的にしておきましょう。
例えば、貴重品や重要書類の整理、使用しない家具や家電の処分、簡単な掃除などです。
これらの作業を事前に進めておけば、業者に依頼する作業を減らし、結果的に費用を削減できます。
また、遺品の中で保存する物と処分する物をあらかじめ仕分けしておくと、整理作業がスムーズに進み、時間とコストの両方を節約することができます。
不要な物品を事前に処分する
不要な物品を事前に処分することで、遺品整理の費用を減らすことができます。
まだ使える家具や家電、骨董品、貴金属などはリサイクルショップや買取業者に持ち込んだり、フリマアプリで販売するなどして、処分費用を抑える方法があります。
遺品整理の総費用を軽減するだけでなく、環境にも優しい方法です。
また、一部の遺品整理業者では、不用品の買取サービスを提供している場合もありますので、見積もりの際に確認すると良いでしょう。
見積もりを取る前に物量を把握する
遺品整理の物量を事前に把握しておくことで、業者から正確な見積もりを受けられます。
物の量や種類をリストアップしておくと、見積もりがスムーズに進み、無駄な費用を避けることができます。
業者のキャンペーンや割引を利用する
業者によっては、キャンペーンや割引を提供していることがあります。
これらを利用すれば、費用を抑えることができます。
問い合わせの際に、キャンペーンや割引について確認してみましょう。
こちらのコラムでも見積もりの取り方を解説しています。
あわせて読んでみてくださいね。
よくある質問(Q&A)
遺品整理についてよくある質問とその回答をまとめました。
不明点や不安なことがあれば、ぜひ参考にしてください。
- Q遺品整理の料金はどのくらいかかりますか?
- A
遺品整理の料金は、家の広さや整理する品物の量、作業の難易度によって異なります。
一般的に、料金は数万円から数十万円の範囲で設定されています。
事前に業者から詳細な見積もりを取って、料金体系をしっかりと確認することをおすすめします。
- Q遺品整理を依頼する前に、自分で準備しておくことはありますか?
- A
専門業者に依頼する前に、自分でできる準備として、不要な物を分別し、大切な品をあらかじめまとめておくと良いでしょう。
また、整理するエリアを清掃して作業スペースを整えておくと、業者がスムーズに作業を進められます。
- Qどのようにして信頼できる業者を見つければいいですか?
- A
信頼できる業者を見つけるためには、以下のポイントを確認しましょう。
・必要な資格や認証を保有しているか
・料金体系や契約内容が明確かどうか
・評判や口コミが良好か
・法令を守り、適切な廃棄処理を行っているか
これらの情報を参考に、複数の業者から見積もりを取り、比較することをおすすめします。
- Q遺品整理にはどのくらいの時間がかかりますか?
- A
遺品整理にかかる時間は、物品の量や整理の難易度によって異なります。
一般的には、1日から数日で終わりますが、大規模な整理の場合はさらに時間がかかることがあります。
業者に作業の目安時間を確認し、スケジュールを立てると良いでしょう。
- Q遺品整理の際に、貴重品や重要な書類が紛失しないか心配です
- A
信頼できる業者は、貴重品や重要な書類を慎重に取り扱い、紛失を防ぐための対策を講じています。
作業前に自分で貴重品や重要書類を自分で取り分けておくと、より安心です。
また、その取り扱いについて業者と事前に確認しておきましょう。
- Q遺品整理後に出たゴミや不用品の処分はどうなりますか?
- A
遺品整理後のゴミや不用品は、一般的に適正に廃棄処理されます。
多くの業者はリサイクルや寄付を行い、適切な処分方法を実施しています。
ただし、具体的な処分方法は業者によって異なることがあるため、依頼前に確認し、納得してから作業を依頼することをおすすめします。
まとめ
遺品整理をスムーズかつコストパフォーマンス良く進めるためには、費用相場を理解し、業者選びや費用を抑えるポイントを押さえることが重要です。
この記事で紹介した方法やポイントを参考にして、安心して遺品整理を進めてください。
費用を抑える方法
・できる作業は自分で行う
・不要な物品を事前に処分する
・見積もりを取る前に物量を把握する
・業者のキャンペーンや割引を利用する
信頼できる業者を選ぶポイント
・資格や認証の確認
・評判や口コミのチェック
・法令遵守と適正な廃棄処理の確認
これらの方法を活用し、適切な業者選びと費用管理を行うことで、遺品整理を安心して進めることができます。