今からはじめる終活!自分で出来る身辺整理のやり方!お役立ちコラム

作業風景

身辺整理とは、自分の身の回りを片付けて将来の心配事に備えることをいいます。

元気なうちに身の回りの物を整理しておけば、もし自分に何かあっても家族が困らないようにできるので安心です。

身辺整理は「終活」としての印象が強いですが、「今後の自分の暮らしを豊かにするための活動」でもあります。

今回は身辺整理のメリット、何を整理すべきか、また具体的なやり方についてご説明いたします。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

身辺整理を行う3つのメリット

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身辺整理には、自分や家族にとって大きなメリットが3つあります。

 

メリット1:自分の死後、家族への負担を軽減できる

葬儀や遺産相続の手続きに追われる中で、遺品整理も進めなければならないのは家族にとって相当な負担です。

予め身辺整理しておけば、それらの負担をかなり軽減できます。

 

メリット2:自分が快適に過ごせる住環境が作れる

人は年とともに体力が衰え、今までできていた作業も難しくなるため、掃除や片付けの頻度が減り、散らかりやすくなる傾向があります。

身辺整理をして物が少ない住まいなら、探し物や掃除がしやすくなるだけでなく、物に躓いての転倒や落下物による事故も防げますし、地震や火災などの災害時にもスムーズな避難ができます。

もし介護が必要になった場合でも、車椅子移動や介護ベッドの設置スペース確保も容易になり、バリアフリー化の工事もしやすいでしょう。

残りの人生を快適に過ごしやすくするためにも、身辺整理は気力や体力が十分あるうちに進めておくことが望ましいです。

 

メリット3:今後の人生設計を見直せる

持ち物を取捨選択していく身辺整理は、過去を振り返り今後の生き方を考える役割も持ちます。

例として、積んだままの本を仕分けていらない本はきっぱりと処分し、残った本を大切に読み進めるかのごとく、これからの人生に必要な大切なものだけを手元に残すようにします。

単に品物に絡む事柄だけではなく、宙ぶらりんになったままの人間関係や、心残りになっている未達成の目標を振り返ることで、今日というこの日をどのように過ごすのかを考える絶好の機会になるでしょう。

 

片付けによる心理学的影響を研究した論文によると「整頓された環境は、人々が慣習的で健康的な選択をするように促し、社会規範に従うのを助け、幸福を高めることによって生活を改善する可能性がある」とするとともに「整理されていない家では、時間と金銭の損失、ストレスの増加、課題遂行の効率集中の減少、対人関係の負担など、多くのネガティブな結果を招く可能性がある」とも指摘しています。

 

*参考サイト

「片付け行動の心理学的研究~青年後期と成人初期を対象とした検討~」2020年

目白大学大学院 心理学研究科 心理学専攻 博士論文1792401 元井沙織

整理するのは6つ!それぞれの整理方法をご紹介

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身辺整理において必ず整理しておきたいものは全部で6つ。

「財産、貴重品」「持ち物」「人間関係」「クレジットや口座、有料サービスなどの契約」「SNS」「思い出の品、写真、動画」です。

 

財産、貴重品

預金通帳や保険証書、有価証券などの財産にかかわるものや、保険証、年金手帳、確定申告関連の書類など、死亡後の手続きに必要となるものはいつでも取り出せる場所にまとめて保管し、保管場所も家族に伝えておくようにしましょう。

株や仮想通貨など、インターネット上の財産の整理も忘れずに。

特にネット銀行やクレジットカードのID・パスワードを伝えておかないと、残された家族が預金を引き出す、口座を凍結する、といった際に手続きが困難になります。

ローンや借金など、負債の金額を把握しておくことも必要です。

残された家族に借金を負わせないよう忘れずに整理しておきましょう。

 

持ち物

何年も着ていない洋服、壊れたまま放置している家具や家電、もう読まない書籍類といった不用品は処分しましょう。

自分にとっては価値があるコレクションでも、家族にとっては対応に困る品物である場合が度々あります。

それが高価な品物だったとしても、家族は知らずに処分してしまうかもしれません。

趣味の品やコレクションは無理に手放す必要はありませんので、自分の死後どのように扱ってほしいかを家族に伝えておきましょう。

 

人間関係

死ぬまでに会いたい人は誰か、自分の葬儀に来てほしいのは誰か、と考えると自分にとっての大切な人がわかると思います。

残りの人生を一緒に過ごしたい人達を明確にし、今後お付き合いすべき相手を整理しておきましょう。

友人との喧嘩や訴訟を未解決のままにしている方は、関係を修復するか、潔く決裂を選ぶと未練なく人生を終えることができます。

とはいえ、いきなり人間関係に変化を起こすことに、抵抗がある方も多いでしょう。

そのような方は、毎年送っていた年賀状を廃止する意志を伝える「年賀状じまい」や、SNSでつながっている人を見直すなどの小さなことから始めてみましょう。

 

クレジットや口座、有料サービスなどの契約

電気やガス、電話、インターネットや動画サービスなどの契約先、クレジットカードの登録情報などはノートや書面に記載しておくと死亡後の解約手続きに役立ちます。

使っていない預金通帳やクレジットカードがある場合は、解約しておきましょう。

 

パソコン、スマートフォンのデータ、SNSアカウント

電子機器に保存したデータの中には、家族や友人と一緒に撮影した写真・動画、インターネットの検索履歴など、様々な個人情報があります。

人に見られたくないものがあるなら、今のうちにデータの削除、整理をしておくことをおすすめいたします。

 

SNSアカウントは放置していると第三者に乗っ取られることがあり、知らないうちに誹謗中傷や個人情報の漏洩、詐欺関連の投稿をされて、裁判に巻き込まれてしまう可能性もあります。

使わないSNSはアカウントを削除するか、運営サポートに連絡してサービスを停止してもらいましょう。

 

*関連コラム

「デジタル遺品を整理するには?生前にできるトラブル防止策も」

 

思い出の品、写真、動画

写真やビデオテープ、DVDなどは捨てる基準を決めると選別しやすくなります。

良い思い出ではない、写りが悪いなど、パッと見ただけで判断できる基準を作れば、思い出の品をためらわずに捨てることができます。

パソコンに動画や写真を取り込みデータとして保存したり、家族や友人とデータ共有できるWebサービスを利用したりするのもよいでしょう。

遺影に使えるような素敵な写真があれば、わかりやすいところに置いておくのもおすすめです。

 

思い出の品を前にするとついつい回想にふけってしまい、作業も止まりがちです。

けれど、終活としての身辺整理は歩んできた人生を振ることも目的の一つですので、この機会に当時の気持ちや環境を思い出してみましょう。

じっくりと過去を懐かしみながら作業できるよう、思い出の品の処分は身辺整理の最後の段階で始めるとよいでしょう。

身辺整理のコツ

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期限を決める

いつまでに整理を終えるかの期限と、処分に迷った物を保管しておく期限を決めておくと良いでしょう。

身辺整理はじっくりと取り組むものですが、いつまでも終わらないのも困りますので、無理のない期限を設定しましょう。

 

処分に迷う物は、保留にして数週間から数カ月保管を。

時間を置くことで冷静に取捨選択ができるようになります。

それでも迷うなら「今後一年間1度も使わなかったら処分する」などのルールを設けるのも一つです。

 

しかし「役には立たないけれど心惹かれる品」の場合、処分後に後悔することもありえるので無理に捨てなくても大丈夫です。

「今必要」かどうかで処分を判断するのも大切ですが、「本当に自分が好きな物」や「気に入っている物」かどうかを判断基準に整理を進めると、今後もより愛着を持ってその品物を大切に使い続けるようになると思います。

 

完璧主義にならない

身辺整理のやり方に「こうするべき」という決まりはありません。

自分の価値観や優先順位も、時とともに変化していくものなので、柔軟に考えて気楽に始めましょう。

 

前向きに捉える

「整理」と聞くと保管か処分かの2択を迫られるように感じられますが、「売却」「寄付」「譲渡」など不要な品を手放す手段はいくつもあります。

新しい持ち主の元で活躍させてあげられるとなれば、罪悪感や後悔もなく手放せるはずです。

単に処分する以外に愛用品を活かせる方法を考えるのも、やりがいがあって楽しいものです。

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エンディングノートを活用しよう

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エンディングノートとは自分の老後や死後に備えて、個人情報や家族に伝えたいことを自由に記しておくノートのことです。

遺言状とは異なり法的な拘束力はありませんが、「葬儀や墓の希望」「財産リスト」「老後の介護の希望」「家族への思い」など、身辺整理でまとめておいた家族に共有すべき情報も記載できるうえに、「自分史」として人生を振り返るための良いツールにもなるので、終活の一環として作成しておくことをおすすめします。

 

自由に記入するといわれても戸惑ってしまう方は、市販のエンディングノートや専用アプリを利用するのがよいでしょう。

予め項目が記載されているので、書き込んでいくだけで作成できます。

直筆で書くならノート、記入する量が多い場合や修正のしやすさを重視するならパソコンで、というように自分にあった方法を選んでください。

電子で作成した際は、遺族が内容を閲覧しないまま処分してしまう事態を防ぐため、プリントアウトしておくかパスワードを含め保管していることを共有しておきましょう。

 

*関連コラム

「終活を始める人必見!エンディングノートの書き方をわかりやすく解説」

遺言状の作成

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遺産や遺品の相続において、家族や親族間で揉め事に発展するケースは少なくありません。

民法で決められた通りの相続を行うならまだよいのですが、相続人を指定したい場合や相続割合を変更したい場合には遺言状を作成し、その意志を示しておきましょう。

遺言内容は法的に守られるので、親族間での争いを未然に防ぐことにつながります。

 

遺言状には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3種類ありますが、どれも項目や形式が法律で定められていて、条件を満たしていないものは無効になるため、弁護士や法務省の公証役場に相談して作成することを推奨します。

まとめ

身辺整理は想像よりも時間と体力を使うため、ご自身の体が元気なうちから始めておきたいところです。

遺品整理業者の中には専門家として生前整理作業を請け負ってくれるところや、不用品の回収、買取を行っている業者も存在しますので、時間と労力にあわせて利用を検討してみてください。

 

身辺整理をしておくと残された家族に迷惑をかけずに済むだけでなく、残りの人生もより充実して送ることができます。

筆者も今現在、衣類や持ち物の整理と処分から少しずつ始めているところですが、スッキリとした部屋の心地良さやゴミ出しする際の爽快感で、すでに作業が楽しくなっています。

このコラムをご覧の方も、まずは身の回りの衣類など小さな物から身辺整理を始めてみてはいかがでしょうか。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 M・Y
祖母の死をきっかけに遺品整理を始めたものの、大量の家財整理に手を焼いた経験からプログレスで不用品の処分や遺品整理、ゴミ屋敷問題について調査、執筆を開始。
ネットショッピングや定期購入などによって簡単に物が手に入る時代だからこそ、身の回りの整理整頓について振り返るきっかけを皆様へお届けしたいと考えています。

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