亡くなった人の部屋はそのまま?片付ける?遺品整理のハテナを解消お役立ちコラム

作業風景

大切な人を喪った哀しみの中、葬儀の手配などで忙しくなかなか部屋の片付けまで手が回らないという人は少なくありません。
「故人の部屋をそのままにしていて良いのか?」
「片付けるならいつがいい?」
様々な疑問や遺品整理に関する悩みも出てくるでしょう。
このコラムでは、故人の部屋を片付けるべき理由や片付けの時期、遺品整理の手順など、遺品整理のハテナに詳しくお答えします。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

人が亡くなった部屋を片付けるべき5つの理由

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故人の部屋を片付けるのは精神的にも体力的にも負担の大きい作業です。
しかし長期間そのままにしておくのではなく、幾分か気持ちが落ち着いたら早めに遺品整理を始めましょう。
早めの片付けを推奨するのには理由があります。
「心の整理」「相続・手続き」「衛生対策」「防犯・火災対策」「近隣トラブル」という5つの面から解説します。
 

心の整理

別れの悲しみから立ち直るにはある程度の時間が必要ですが、”遺品整理”はそんな遺族の心の整理を助けてくれます。
 

相続・手続き

人が亡くなると死亡届の提出から始まり、健康保険、住民税、年金の届出、ガス・水道・電気など公共料金の解約、各種名義変更など、様々な手続きが必要になりますが、手続きによっては期限があるので気を付けなければいけません。
 
例えば相続税の申告は、亡くなった日の翌日から10か月以内にしなければ延滞税が科せられます。
社会保険または国民健康保険に加入していた場合に支払われる給付金は、亡くなった日から2年以内に申請しなければ無効になります。
「余計な出費」や「給付金が受け取れない」などの不利益を被ることもあるので、故人の部屋はそのままにせず片付けを始めましょう。
 

衛生対策

湿気が多いとカビが、衣類や書類が多いと害虫が発生しやすくなります。
すぐに片付けられない場合でも、除湿剤や防虫剤などを用いて対策しましょう。
 

防犯・火災対策

家具・家財がそのままになっている空き家は、空き巣被害や不法占拠、放火などの犯罪に遭うリスクが高くなります。
 

近隣トラブル

故人が自殺や殺人など不幸な亡くなり方をされた場合や、住まいがゴミ屋敷になっている場合は、近隣住人とのトラブルにも発展しかねませんので速やかに対応しましょう。

遺品整理を始めるタイミングはいつ?

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遺族がいつまでも悲しみに暮れ続けることを、故人も望んではいないでしょう。
筆者が故人の立場なら、大切な家族にはこれからの人生を楽しく笑顔で過ごしてほしいと思います。
では、遺品整理を始めるのに最適な時期はいつなのでしょう?
 
終活に関する情報を発信するメディア「終活瓦版」を展開している株式会社林商会が、遺品整理を行った男女200名を対象に実施した調査によると遺品整理を始めたタイミングで1番多かったのは「葬儀が終わってすぐ(~1週間程度)」で全体の28.5%でした。
次いで「諸手続き後(~1カ月程度)」22%、「四十九日の後(~2カ月程度)」20.5%となっています。
「1年以上経ってから」と答えた人は全体の11%で、それ以外の人は1年以内に遺品整理を行っています。
 
遺品整理の時期に決まりはありませんが、葬儀や法要で親族が集まるタイミングに行う人が多いようです。
四十九日は「忌明け」といわれ、お墓への納骨を行う節目でもあることから、この時期を待って遺品整理を始める人もおられます。
相続のことなど親族間で相談しなければならないことも多く、大量の遺品を片付けるには人手も必要です。
これらの理由から四十九日の頃までに始める人が多いのでしょう。
 
しかし、どうしても気持ちが追いつかないという人もおられると思います。
そのような方は無理に遺品整理を始めず、気持ちが落ち着くまで時間を置きましょう。
その際、相続や手続きに関わるような、急を要する作業だけ先に行っておけば安心です。
 
*参考サイト
【「【200名に聞いた】遺品整理を始めたタイミングはいつ?ありがちなトラブルについても調査」株式会社林商会(2022年)】

遺品整理の進め方

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親族間での相談

故人の遺志を確認・共有する

遺書やエンディングノートがあれば、内容を確認して故人の希望に沿った遺品整理ができるように親族間で共有しましょう。
 

相続・形見分け

相続や遺品の形見分けについて、しっかりと話し合うことを推奨します。
遺産や遺品の分配で揉め事に発展した、という例もあるからです。
相続財産には預貯金や不動産、有価証券の他に、自動車や宝石類などの動産、借金や滞納税金なども含まれます。
後々トラブルにならないよう「相続する・しない」の意志確認も含めて話し合っておきましょう。
 

スケジュールを組む

余裕のないスケジュールでは、焦りから遺品を「残す・捨てる」の判断を誤ることがあります。
しかし期間を決めないと、いつまでも終わらないようなことにもなりかねません。
「遺品量」「部屋の広さ」「作業する人数」を鑑みて、おおよその期間を決めましょう。
 

貴重品をまとめる

相続に関係する可能性がある貴重品や書類は、まず最初にまとめましょう。

・現金、預金通帳
・有価証券
・権利書
・契約書
・貴金属
・骨董品
・自動車検証
など
 

遺品の仕分け

「残す物」「処分する物」「保留する物」に遺品を仕分けします。
判断に迷うものは一旦保留にしてまとめておき、とにかくすべての仕分けを完了させることが遺品整理を円滑に進めるポイントです。
 

リサイクル・寄付・処分

リサイクル・買取

ブランド品や貴金属はもちろん、状態の良い物なら家財類もリサイクルショップなどで買取してもらえます。

寄付

図書館・美術館・学校・福祉施設といった施設やNPO、NGOなどの団体、被災地などに寄付することもできます。
寄付先によって、寄付できる品物が異なりますので事前に問いあわせて確認しましょう。
 

処分

各自治体のルールに沿って分別し、廃棄しましょう。
 
より詳しく遺品整理の方法や処分の仕方について知りたい方は以下のコラムをご参照ください。
 
*関連コラム
【「遺品整理の方法や亡くなった人が悲しまない処分の仕方を解説!」】

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こんな時は専門家を頼ろう

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「精神的負担が大きい」「期日が迫っている」「人手が足りない」「体力的に難しい」「発見が遅れた孤独死の現場」
このような場合なら専門家を頼るのが良いでしょう。
 

精神的負担が大きい

遺品を見るのもつらいという人は、遺品整理業者に相談しましょう。
遺品整理士が在籍する業者なら、遺品の扱いにも長けており遺族の心情への理解もあります。
手元に残したい物などの要望も事前に確認してくれるので安心です。
 

期日が迫っている

故人宅の退去期限が迫っているなど、急いでいる旨を伝えれば期日にあわせて作業を終わらせてくれます。
 

人手が足りない

遺品量が多いのに作業できるのが自分しかいない、など人手不足の時に遺品整理サービスは便利です。
仕分けから処分まですべて対応してくれるうえ、遺品の供養や清掃まで任せられます。
 

体力的に難しい

遺族が高齢である、健康面で不安があるなど、体力的に難しい場合には遺品整理業者を頼りましょう。
 

発見が遅れた孤独死の現場

細菌やウイルスによる感染症の危険性があるため入室できません。
特殊清掃の専門業者に依頼し、消毒・除菌してもらいましょう。

遺品整理業者の選び方

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遺品整理業者にもそれぞれ特徴があり、中には悪質な業者も存在します。
トラブル被害に遭わないためにも優良業者の選び方を知っておきましょう。
 

適正価格で見積書が明朗

必ず複数社で相見積もりを行い、内容や費用を比較します。
見積金額があまりにも安い場合、作業後に追加請求されることもありますので、初期見積もりが安いからと安易には決めず、オプションになるものや費用追加の可能性を業者に確認しましょう。
 

遺品整理士が在籍

遺品整理士資格は、遺品を扱う際の心構えや廃棄物処分に関する法令などを学ぶことで取得できます。
有資格者が在籍している業者なら、遺品整理に関して一定水準の信頼感があるといえます。
 

サービス内容の確認

遺品整理業者の中には、買取やリフォーム、不動産売却など関連するメニューを用意している業者もあります。
例えば遺品整理後にハウスクリーニングをしたいと考えている場合、両方を一社で対応できる業者のほうが余計な手間や手数料が掛かりません。
自分の要望と業者の提供するサービスがマッチしているかを確認しましょう。
 

口コミ(評判)を確認

業者の自社サイトに掲載されている口コミ(評判)を見れば、自分と似た条件で実際に利用した人の感想や費用を確認できます。
その他の口コミサイトも参考にしてほしいのですが、本当に利用した人の感想かどうか怪しいサイトもありますので、運営元の信頼性を確認してから参考にするか決めましょう。
 
*関連コラム
【「遺品整理業者の評判ってどうなの?優良業者の見分け方を大公開!」】

まとめ

亡くなった人の部屋を片付けるのは時間が掛かりますし、精神的・体力的な負担も大きい作業です。
しかし現実的に考えて、相続や手続きで困らないように、また衛生面や防犯面から見ても、早めに行うことを筆者はおすすめします。
何よりも故人の供養になるとともに、遺族が気持ちを整理する作業でもあるので、心の安らぎを得る前向きな事として取り組んでいただきたいと思います。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 S・A
祖父の遺品整理を行った経験から生前整理・遺品整理の重要性を実感。
より専門的なことを学び、困っている人の助けになりたいとプログレスへ入社。
「知識のない人にもわかりやすく伝える」を信条にプログレス各種サイトのコラムの執筆を担当。
持ち前の独特の感性で言葉を綴る編集部きっての女傑ライター。

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