遺品整理というのは故人と向き合うための作業ですが、あまりに遺品が多いと、向き合うことよりも処分するために時間を使うことになりかねません。そのようなときには「メルカリ」のような気軽に利用できるフリマアプリの活用がおすすめです。
遺品整理の負担を少しでも軽くしてほしいという願いを込めて、当コラムではメルカリを利用した遺品整理の仕方や、高く売る方法などをご紹介いたします。とても便利ですので、ぜひ参考にしてご活用ください。
個人売買ができるメルカリと並んで、ヤフオク!などの他のアプリの名前もよく聞きます。しかし、違いがよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。まずはその違いからご説明いたします。
フリマアプリの特徴は、すぐに始められて、簡単に出品できることです。売りたい品物の値段は自分で決めて、買い手が決まればそれで終わります。買いたい人がいればすぐに売れて、相手に送ればやり取りは終了するので、出品からやり取りの終わりまでが1週間もかからない場合がほとんどです。値段を自分で決めたい人や、早く売りたい人に向いているアプリです。
ネットオークションの特徴は、期間を決めて、その期間内は買い手がいても待たなければいけないことです。そして、フリマアプリと大きく違うのは、買いたい人が値段を決めるという点です。買いたい人が多くいる場合は競り上がるので、高値で売れることになります。ヴィンテージものがあれば迷わずヤフオク!で売るのをおすすめします。やり取りが長引いても、高く売りたい人や、ヴィンテージものを持っている人はネットオークションが向いているでしょう。
気軽に利用できるため、多くの人が使っているメルカリですが、デメリットもあります。よく知り、状況にあった使い方ができるようにしましょう。
メルカリといえば、気軽に、簡単に出品できることで有名です。アプリを登録してすぐに出品ができるので、手間がかからず、気軽に利用できます。登録にお金もかからず、今は使わないけれど登録だけしておくことも可能です。
売ったものを欲しい人が多くいる場合や、どうしても手に入れたい人がいる場合は、高く売れます。それに、メルカリには多くの人が登録していますので、出品すれば多くの人の目に触れることになります。目に触れることが多いということは、それだけ買ってもらいやすいということです。
メルカリには発送方法に種類があり、梱包などが苦手という場合は、倉庫に送って梱包を代わりにしてもらえるサービスがあります。また、住所を知られたくない人は匿名発送もできますので、安心して始められます。
少しでも高く売りたい場合、売りたいものの相場を調べる必要があります。売りたいものが多いと、その数だけ相場を調べなければならない上に、出品の際の写真と説明文を書かなければいけません。そのため、出品の手続きにかなりの手間と時間をとられることになりかねません。
発送時に住所などの個人情報の開示が必要なので、トラブルに巻き込まれる可能性があります。先ほどメリットに匿名発送があると書きましたが、匿名発送できないものや出品時に匿名発送に変更しなかった場合は購入者に出品者の情報が知られてしまいます。その場合は、特に注意しないといけません。
破損や故障しやすいものはしっかりと確認しておきましょう。もし相手に届いて破損していた場合、返金・返品の手続きをしなければいけません。梱包はしっかりとして、補償のある発送方法を利用するなどの工夫が必要となるため、発送に手間がかかります。
メルカリに出品する前に、まずは仕分けから始めましょう。必要なものとそうでないものに分け、不要なものの中でも、損傷の激しいものやあまりにも汚れがひどいものは売れないので、処分します。そうして残ったものの中で、分類分けをしましょう。後の章でも説明しますが、シリーズものや、ジャンルで揃えられるならば揃えます。付属品や特典などがあれば、探してまとめておきましょう。そして、汚れなどはできるだけ取り除いておき、綺麗に見えるようにしておくと、写真を撮る際にその手間が省けます。
高く売れるものというのは、案外分からないものです。昔のおもちゃやレコードなど、不要なものだと思っても、意外と高く売れることもあります。もし手元にそういったものがある場合は、捨てずに売ってみるというのも一つの手です。下記に高く売れるものをまとめました。ぜひ参考にしてください。
日本人形、キャラクター人形、フィギア、プラモデル、古いおもちゃ
昔の漫画、昔のCDやレコード、醸造が終了しているお酒、限定・記念エンブレム、昔のブランドもののライター
貴重・入手不可能な切手、サイン入りのボール、アイドルやバンドの公式グッズ、日本や中国の古書
陶器・食器:歪みや曲線があり、絵柄の表面がつるつるしていない。
骨董品・掛け軸:表面が凸凹しており、作品や箱に落款や刻印、サインがあり、箱は桐などの高価な木で作成されている。記載された年代を確認し、その年代の作り方かどうかを調べる。
絵画:表面がざらざらとしており、作者の名前を確認する。絵具やキャンバスが、絵画の年代とあっているか調べる。
では、どのようにすれば高く売れるのか。メルカリなどに出品する際、少しの手間で目につきやすく、高く売れるようになります。その少しの手間を紹介します。
①汚れやホコリは全て取り除き、綺麗な状態で、付属品や入れものや箱があれば一緒にまとめましょう。売られていた状態に近いほど売れやすいです。未開封であればさらに高く売れるでしょう。
②売れやすい時期、需要を考えましょう。例えば、服は冬物や夏物など季節があるので、時期が終わった頃よりもその時期の少し前に出品するように。需要を見極めるためにも、その時期の流行をしっかりと確認するようにしましょう。古いおもちゃや漫画などは、その漫画やアニメの記念年だったりすると、高くで売れる可能性が上がります。
③シリーズものはセットにして売りましょう。本やゲーム、カードは特にまとめて売ると高くなります。また、安いおもちゃもまとめて売るほうが買い取ってもらいやすくなります。
④商品の説明をしっかりと記載し、写真を丁寧に撮りましょう。なぜならば、大多数の目につきやすいからです。メルカリの利用者数は非常に多く、出品数も多大なので、特徴の乏しい状態で出品しても誰の目にも留まらず埋もれてしまいます。例えば、同じものを出品した人がいて、値段も同じだったとしましょう。説明文や写真からしか違いを伺うことができないのであれば、丁寧に説明していたり、写真を掲載していたりしているほうの商品を買いませんか?できるだけ細かく書いていると信用が得られ、購入に繋がります。傷がある場合はその箇所の説明と写真をつけると、さらに印象は良くなります。
メルカリを始めとしたフリマアプリを遺品整理で活用する人が急激に増えてきました。
利用方法が分からない場合は、ご家族やお孫さんに手伝ってもらいましょう。使用できるものは入手を希望している方に使っていただけると、故人もきっとお喜びになられるでしょうし、ご遺族の皆様も心が安らぐのではないでしょうか。
メルカリを利用した遺品整理で、少しでも疲弊しないよう負担を軽減しましょう。
最初にも述べましたが、遺品整理とは、遺品を整理することで故人と向き合うための作業です。思い出が手間のかかる作業にかき消されないように、手軽に利用できるフリマアプリを賢く使いましょう。そして、少しでも、楽しい思い出が蘇る遺品整理となりますように。