遺品整理を自分で!5つのやり方のコツをおさえれば業者いらず?お役立ちコラム

作業風景

核家族化が進む近年では、生前整理のような終活や遺品整理の需要が高まっており、それらの作業を代行する専門業者もその数を増やしています。ご自身だけでは手が回らない作業を丸ごと任せられるのは忙しい現代人にとって大きなメリットです。

しかし、大切な人の残した遺品をご自身の手で整理したいと考える方もいらっしゃいます。そのような方にも安全・快適な作業を行っていただけるよう、本コラムでは準備から後片付けの方法まで解説します。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

遺品整理を自分で行う理由

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始めに述べた通り、大変な作業を全て業者に一任できるのが遺品整理業者を利用する最大のメリットですが、業者に依頼する以上は多少の費用が掛かるうえ、利用する業者の選別が必要であるなど予算面・時間面でのデメリットも考慮する必要があります

また、整理業者のスタッフは遺品の取り扱いに精通した方々ではありますが、大切な遺品を赤の他人に触らせることに抵抗がある方もいらっしゃいます。これらの事情から、多少の手間と時間がかかっても遺品整理を自力で行いたいと考える方も少なくありません。(※ただし、清掃に特別な技術と薬品が必要であり、感染症の危険が伴う孤独死の現場ではその限りではありません。専門の業者にお願いするようにしましょう。)

遺品整理を自分で行うために必要なもの

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遺品整理の対象になるのは、故人様の持ち物すべてです。闇雲に整理しては終わるものも終わりません。まずはしっかりと必要な物を揃え、スケジュールを設定する必要があります。

 

1:段ボール・マジックペン

整理作業では大きく分けて「捨てるもの」「取っておくもの」の2種類に品物を分類していきます。その際に段ボールに分けて入れておけば部屋も片付いていきますし、後からのチェックもしやすくなります。ごっちゃにならないよう、段ボールにはマジックでしっかりと印をいれておきましょう。

あまりにも大きすぎる段ボールは持ち運びも大変ですので、120サイズを多め、160サイズを数点といったように揃えておくと後で便利です。

 

2:ドライバー・ペンチ・はさみなどの道具

これらは分解・解体のために使用する道具です。本棚やカラーボックスのような簡単に分解できるものは、自力で分解すると搬出が楽になります。このほかにもハンマーや本を縛るためのビニールひもなども用意しておくと便利です。騒音トラブルを避けるため、分解・解体作業をする場合は深夜や早朝を避けるようにしましょう。

 

3:作業服・マスク・手袋・スリッパ

仕分け作業中にはホコリが舞うことも多いため、汚れてもいい服装とホコリ避けの装備が必要になります。また、長期間動かした形跡のない服や本にはカビが生えている可能性もあります。吸い込んで健康被害を受けてしまっては遺品整理どころではなくなるので、特にマスクは多めに用意しておくのがおすすめです。そして見落としなのが足元です。思わぬケガをする危険がありますので、スリッパや厚手の靴下を履いて自衛しましょう。

 

4:手押し台車

搬出する際に用意しておくと便利です。しかし、動かす際には音が出るので深夜の使用は避けるか事前に近隣の方々にあいさつを兼ねて説明しておく必要があります。

 

5:ゴミ袋

整理時にはあらゆる種類のゴミが発生します。分別のために「燃えるゴミ」「プラスチック」など自治体の決まりに合わせて揃えておきましょう。ゴミの量が多いと袋が破れることもあるので、多めに用意しておくと安心して遺品整理に集中できます。

遺品整理を行うスケジュールの設定

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適切なスケジュールを立てることができれば遺品整理はスムーズに進みます。この章ではその「適切」とはどういう意味か解説します。

 

1:必要な人が揃っている

「実際に整理を進める遺族たち」「不用品を適切な場所へ運べるように車を持ってくる人」「相続の相談をするための相続権利者」など、「必要な人」とはこのように作業を進めるうえで不可欠な人たちを指します。できる限り「必要な人」が揃っているタイミングで整理を行うようにしましょう。

 

2:終わらせる日をしっかりと決める

遺品整理は品物を通して故人様の思い出に触れる場です。時には感情を抑えきれなくなることもあるかと存じます。そのため、終了の日時をしっかりと決めておくことも大切です。

整理に関わる人数と量を比較し、無理のない作業期間を設定するのがポイントです。

 

3:作業にメリハリをつける

作業期間内に収めるため無茶をして作業を進めていくのは正しい遺品整理ではありません。

「この日はリビングを片付ける。次の日は押し入れの中を片付けて…」といったように、いつ何をやっておくかを明確にし、作業にメリハリをつけましょう。

もちろん、計画通りには行かないことも多いので、余裕を持ってスケジュールを設定すると良いでしょう。

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遺品整理に必要な5ステップとコツ

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さて、ここからは実際に作業に移っていくわけですが、作業内容は大きく分けて5つのステップに分類されます。

 

ステップ1:必要な物と不用品の仕分け

必要な物というのは写真などの思い出の品、権利書などの重要書類、アクセサリーなどの貴重品・形見分けの品を指し、不用品はそれ以外のものを指します。不用品も後で再度チェックするので、今のところは大雑把に分けても構いません。

【財産や重要書類、資産価値のあるものの例】

・通帳

・印鑑

・現金

・クレジットカード 

・有価証券(株式、債券、手形、小切手など)

・権利書関係

・身分証明書(マイナンバーカード、パスポートなど)

・健康保険証

・契約書類

・宝飾品

【思い出の品の例】

・写真 

・手紙

 

特に重要書類や写真は、破れたり濡れてしまう事故を防ぐため、クリアファイルやチャック付きの収納用品に入れることをおすすめします。

 

ステップ2:リサイクル品の仕分け

不用品の中から資源として再利用できるものや、リサイクルショップなどで再販できるものを仕分けしていきます。この作業にはうっかり紛れてしまった必要な物を再確認する狙いもあるので、じっくりと進めていくのがおすすめです。

【リサイクル可能なものの例】

・家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫/冷凍庫、洗濯機)

・一般家電(カメラ、ドライヤー、携帯電話、パソコンなど)

・衣類  

・家具(タンス、ベッド、ソファなど)

・金属類(鍋、釜など)

 

ステップ3:ゴミの分別

リサイクル不能な品はゴミとして処分します。自治体の取り決めに従って「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「粗大ゴミ」などの種類に分別していきます。ブロックや土など自治体で回収できない品もあるため、問い合わせる前に自分で調べておく必要があります。

【分別の一例(自治体によって異なるので要確認)】

・可燃ゴミ(台所の生ゴミ、紙くず、衣類など)

・不燃ゴミ(金属、ガラス、陶器など)

・資源ゴミ(ペットボトル、ビン、缶、新聞・雑誌など)

・粗大ゴミ (大型家具など)

※ブロックや土・石などは自治体での回収不可の場合も。購入した店舗に引取可能か問い合わせる、または不用品回収業者に回収を依頼しましょう。

 

ステップ4:ゴミの処分

ステップ3で分別したゴミを処分します。ここでも自治体が設定した日時に従って処分するようにしましょう。焼却場に直接問い合わせる方法もありますが、スケジュールの問題で早めに処分したい場合は不用品回収業者に依頼するのもおすすめです。

 

ステップ5:清掃

物が片付いたら部屋を掃除します。賃貸の場合は原状回復にあたる作業であり、このまま活用する場合にはリフォームや新しい家具を設置するための下準備に繋がる作業のため、入念に行っておきましょう。強い洗剤や薬剤を使用する際は注意書きをよく読み、必ず十分な換気を行ってください。

整理した遺品の処分方法

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仕分けの結果出たゴミは、処分方法を考える必要があります。ゴミとして処分するほかにも以下の方法で処分が行えます。

 

供養する

処分することになったとはいえ、元は大切な方の愛用品。ゴミとして捨てるのは忍びないものです。そのため、遺品はお焚き上げ(寺院で焼却することで魂を天に送って供養すること)するのが一般的です。供養自体は決して必須ではありませんが、ご遺族様の心の負担を軽くするために行う作業であり、大切な方を慮る行為でもあるため少しでも心残りがあるなら行っておくことをおすすめします。ただし、ビニール製品やプラスチック製品などお焚き上げできない品物もありますので、事前に確認しておきましょう。

 

売却する

衣服やCD・書籍などはリサイクルショップやフリマアプリで売却するのも手です。整理時には未使用品が多く発見されることも多いので、捨ててしまうよりも効果的に活用できます。量が多い場合は出張買取、希少な品の場合はオークションと品物に合わせて利用する方法を工夫することで、経済的・時間的にも得ができます。

 

寄付する

車いすや電動ベッド、紙おむつといった介護用品は寄付を募っている施設もあります。特に車いす・電動ベッドは大型なので処分する場合は手間が多く、フリマアプリなどの個人間取引においても運搬の難しさから負担が大きくなります。もし使用する予定がない場合は、寄付を募っている施設を探してみましょう。

 

業者に依頼する

遺品整理回収業者に回収を依頼すれば、時間と手間の大幅な削減になります。料金がかかるデメリットはありますが、業者によっては買取も受け付けてくれ、寺院と提携している業者なら供養をオプションで付けられるなど、自分で依頼するよりも負担が軽くなることも多いため、時間に余裕がない場合は視野に入れておくことをおすすめします。

まとめ

遺品整理は大変な作業ではありますが、必要な道具を揃え、正しい手順を踏んで作業すれば業者の手を借りずともご遺族様のみで作業可能です。遺品整理は大切な方の思い出を整理する大切な場です。悔いの残らないようしっかりと準備して挑むようにしてくださいね。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
フリーライター時代に取材した遺品整理の仕事に興味を持ち、プログレスの編集メンバーに。
遺品整理やゴミ屋敷の問題や疑問、関心を先回りして発見し、問題提起するプログレスきってのリサーチャー。
身近に起きる不用品処分や遺品整理の悩みを記事でサポートするをモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。

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