孤立死の対策は?孤立死が起きる原因とおすすめの防止サービスお役立ちコラム

作業風景

少子高齢化が急激に進む日本では独居の高齢者が増え、自宅でひっそりと亡くなっていく孤立死が増えています。
亡くなってから発見されるまでに数日間かかるケースも珍しくなく、早急な対策が求められています。

孤立死の増加理由について簡単に説明すると、
・少子高齢化、核家族化により一人暮らしの高齢者が増加している
・地域コミュニティの衰退により人とのつながりが希薄化している
・孤独死を防ぐためのサービスなどを自発的に利用していない

当コラムでは、独居の高齢者が孤立死に至る原因孤立死を防ぐ対策について解説します。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

孤立死の現状

孤立死の現状

①孤立死と孤独死の違い

「孤立死」よりも「孤独死」のほうが耳なじみがあるかもしれません。
孤立死と孤独死はどちらも明確な定義はありませんが、「孤立死」とは親族とも疎遠で普段から周囲と交流せず、社会や地域から孤立している人が自宅で亡くなり、そのまま誰にも気づかれない場合を指します。
「孤独死」は家族や地域住民と交流している人が突然の病気や老衰などで誰にも気づかれずに自宅で亡くなってしまうことで、それぞれ使い分けされています。
どちらも痛ましい最期ですが、日本社会が抱える深刻な課題です。  

②65歳以上の独居高齢者が増加傾向

内閣府の報告によると、日本の65歳以上の人口は3,621万人で総人口の28.9%を占めています。高齢化率は上昇を続け、令和18年には国民の3人に1人が65歳以上の高齢者になると推計されています。

参考:令和4年版高齢者白書(全体版) 第1節 高齢者の状況

さらに、令和元年(2018年)の65歳以上の高齢者がいる世帯のうち単独世帯が736万9,000世帯で、割合は28.8%となっています。
平成12年(2000年)は307万9,000世帯でしたが、わずか20年弱で倍以上に跳ね上がりました。
それに比例して、高齢者の一人暮らしは増加傾向を辿っています。
具体的には、高齢者がいる世帯のうち独居(一人暮らし)は627万人で高齢者世帯の26.4%に及びます。
つまり、高齢者の約3人に1人が独居生活を送っているのです。

未婚者も増加しており、少子化の進行、離婚や死別によって一人暮らしの高齢者は今後ますます増え続けていくでしょう。
実際、国の推計では一人暮らしの高齢者は2035年に今の1.3倍程度の842万人になると予想されています。
このような状況を踏まえ、一人暮らしの高齢者へのサポートや充実した地域の支援体制を充実させるなどの対策が求められています。

参考:内閣府「令和3年度高齢化の状況及び高齢社会対策の実施状況  令和4年度高齢社会対策

③高齢者の多くが孤立死を身近に感じている

孤立死が増えている現状を高齢者はどう感じているかについてデータがあります。


出典:内閣府「令和2年版高齢社会白書(全体版)」

年齢を重ねると誰もが健康面に不安を抱え、やがて死が訪れます。
それは避けようがありません。
しかし60歳以上の高齢者を対象にした意識調査では、一人暮らしの高齢者の約半数が孤独死を身近に感じていると回答しています。
こうした不安を払拭するには、高齢者自身が積極的に予防対策に取り組むことが求められます。

孤立死を防ぐには?

孤立死を防ぐには?

孤立死や孤独死はどのように防げば良いのでしょうか。
ますは自分で取り組める具体的な対策を見ていきましょう。  

①地域イベントや習い事に参加する

地域のイベントや習い事などに自主的に参加して、積極的に人と接する機会を作ることが重要です。
趣味のサークルやボランティア活動への参加は生きがいになり、交友関係も築けます。孤立死を防ぐにはとても効果的です。
同じ趣味を持つ人たちと親しくなれば、自然と仲間同士で出かける機会も増えるでしょう。  

②近所の人と交流を持つ

一人暮らしの高齢者が自分でできる対策として有効なのは、近所の人との交流です。
挨拶を交わす程度で構いません。
毎日定時に顔を合わせて挨拶をしていれば、「今日は○○さんを見かけていない」という話しになるでしょう。
自分事として置き換えれば、近所の人が突然姿を見せなくなると「大丈夫かな」と心配するはずです。  

③健康的な生活をおくる

運動習慣や食生活に気を配ることも孤立死対策になります。
食料の買い出しで外出すれば運動になりますし、お店の人と会話をすれば社会とのつながりを持てるのでより効果的です。
毎日の献立を考えたり、スーパーのチラシを見て価格の変動を意識したりするだけでも認知症を予防できます。

また、近年は高齢者世帯に向けて食事宅配の見守りサービスを行っている業者も増えています。
業者によっては手渡しで栄養価の高い食事を届けてくれるので、宅配スタッフと顔を合わせて会話ができます。
外出が難しい人は、こうしたサービスを積極的に利用しましょう。

このように、孤立死対策は特別なものではありません。
人との交流で防げるものばかりです。
近所のスーパーやコンビニ、郵便局、市役所など普段足を運ぶお店や場所でスタッフと会話を交わして顔見知りになれば孤立する不安を解消できます。
日常の挨拶など些細と思えることこそが、自分自身を守る最大の対策です。

なぜ孤立するのか

なぜ孤立するのか

誰にも看取られず息を引き取り、長期間放置されるような悲惨な「孤立死」は、少子高齢化が顕著に進む日本で早急な対策が求められる喫緊の課題です。
東京都監察医務院が公表しているデータによれば、東京都23区内における一人暮らしの65歳以上の自宅での死亡者数は平成14年の1,364人から20年は2,211人と1.6倍に増加しています。
孤立死を、生存中の孤立状態が死によって表面化したものとしてとらえ、生きている間の孤立状態への対応を迫る問題として受け止めることが必要です。

出典:内閣府『平成22年版高齢者白書(全体版) 第1章 高齢者の状況(第3節3(2))

しかし、なぜ孤立してしまうのでしょうか。
その原因と孤立死しやすい人の特徴についてまず理解していかなければなりません。  

①会話が減っている

高齢者の会話の頻度を内閣府が調査したところ、電話やEメールを含めて「2、3日に1回」が最も多く、次いで「1週間に1回未満」という結果になりました。
このデータから、誰とも会話をしない日が1年間に半分以上もある高齢者が多くいるのが分かります。
こうしたコミュニケーション不足も孤立死の発生原因に関係しているのです。  

②近所付き合いをしていない

個人情報の意識の高まりやマンションの増加によって、最近は近所付き合いが減っています。
特に顕著なのが、町内会の加入率の低下です。

大阪府吹田市の自治会加入率を例に挙げると、2018年には50.1%でしたが、2022年には44.8%まで減少しています。

このように地域とのつながりがなく近所付き合いがなくなると、何か困ったことがあったときに頼れる人がいなくなります。

筆者は以前、自治会の活動や取り組みについて長期間取材を続けていました。
昔からその地に住んでいる住民と新築の高層マンションに引っ越してくる住人が交流する機会はほとんどなく、多くの地域が危機感を抱いていました。
地域活動に参加するこどもの減少や共働き家庭の増加、SNSによる情報入手など社会・環境的な要因が大きく影響していると考えられます。

日本では地震をはじめ自然災害が頻発しています。
もし災害に見舞われた場合は地域住民の安否確認や避難所への誘導などで住民人同士が支え合わなければなりません。
咄嗟に円滑なコミュニケーションを図り、迅速に行動できるかが懸念されています。
地域では夏祭りやスポーツ大会、防災訓練など、一年を通してあらゆるイベントが行われていますが、参加者はほぼ固定されているうえ年々減少しています。

孤立死は高齢者だけではなく若年層にも起こりうる問題です。
自分が住んでいる地域で馴染みのお店を見つけたり、イベントに参加したりしていれば、自然とその土地や人への興味が生まれます。
挨拶を交わして迷惑がる人はいません。
近所に顔見知りや知り合いが増え暮らしが豊かになると思いますので、あまり人づきあいが得意じゃない方も自分から積極的に行動してみてくださいね。  

③男性は女性に比べ孤立死が多い

男性は定年を迎えるまで地域活動に参画しておらず、住民とのつながりがあまりない人が多いといわれています。
また、子供が独立して夫婦だけの生活を送る人が多いため、次のようなリスクを抱えています。

・妻との死別や離婚で一人暮らしになる
・仕事中心の生活を送ってきた人が多く、食事や掃除などの家事ができない
・家事が苦手なため食生活や住居の衛生面に問題が生じる
・女性に比べて近所付き合いが苦手な人が多い

このようなことから男性は女性に比べて孤立しやすいといわれています。  

④収入が少ない

収入が少なく経済力がないために社会から孤立するケースも増えています。
経済的な余裕がない場合に起こりうるのが次のような状況です。

・結婚しないで両親と同居している

・両親が高齢者となり、介護が必要になる

・介護のために離職し収入が途絶える

・生活保護を受給するが最低限の生活費しか支給されない

・生活に余裕がなくなり、趣味や人付き合いの時間が減り、地域行事などにも参加しづらくなる

あくまでも一例ですが、このような流れで社会から孤立し、老後に施設にも入れず孤立死することも考えられます。
経済的に困窮しなければ趣味や外出先で人と関わったり、施設に入所してサポートを受けたりできるでしょう。
こうしたことからも老後に備えた貯蓄はとても大切です。

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孤立死を予防する取り組み

孤立死を予防する取り組み

行政や各自治体は孤立死を防ぐために様々な取り組みを行っています。
老後もし一人になっても住み慣れた土地で安心して暮らせるように、民間企業と連携して見守りサービスなどの対策を行っています。  

①市区町村の取り組み

地域と関わりを持たず近所付き合いが減少している現状を踏まえ、市区町村は独自の条例や規則を制定して見守り活動を強化しています。

大阪府八尾市の取り組みを例に挙げてみます。

八尾市では地域住民が高齢者を見守って支える「高齢者見守りサポーターやお」という取り組みを行っています。
下記のように気がかりなことがあった場合に、相談機関(高齢者安心センターや社会福祉協議会など)へ住民が連絡を入れて、高齢者が孤立しないように支援しています。

・郵便物や新聞が郵便受けにたまっている
・家を訪ねても顔を出してくれない
・夜になっても家に明かりがつかない
・話をすると、知り合いがいなくて寂しいと悩んでいた
・庭の手入れがされなくなったり、洗濯物が干されなくなった
・最近、顔色も悪く、やせてきた気がする
・最近、外出している姿を見かけなくなった

出典:八尾市『高齢者見守りサポーターやお』

お住まいの行政機関でも同様の取り組みが行われているので、気がかりなことがあれば気軽に相談してみましょう。  

②民間の見守りサービス

民間企業も業務形態に合わせて見守りサービスに取り組んでいます。  

訪問型サービス

・高齢者向けの食事宅配サービス
・郵便局のみまもりサービス
・生協、新聞配達、ヤクルトの定期配達

普段から地域を回っている配達員が安否確認してくれるので安心につながります。  

IT型(センサー・ボタン型)サービス

・警備会社による異常感知通報サービス
・電力会社の電気使用状況のお知らせサービス
・ベッドのセンサーやトイレのセンサーで生活の異常を感知するサービス

何かあったときにボタンを押すと駆けつけてくれる機器や、人感や温度から住人の動きが感知されない場合に家族に知らせてくれるサービス、室内の様子を映像で確認できるモニターカメラ、一定期間使われなければ通知してくれるポットなど、様々なサービスで高齢者を見守っています。  

老人ホームやデイサービスの利用

孤立死を避けたい人は、老人ホームやデイサービスの利用もおすすめです。
多くの人と関わることができ、介護や医療ケアも充実しているので体調が優れない場合も迅速に対応してもらえます。
レクレーションやカラオケ、トレーニングなど、施設内でアクティビティが楽しめ、生活にハリがでます。

体が元気なら介護ボランティアとして参加するのも良いでしょう。
また、木工細工や書道など得意なことを子どもたちに教えるなど活動の幅はとどまりません。

万一に備えて準備しておきたいこと

万一に備えて準備しておきたいこと

孤立死しないように対策をすることも大事ですが、もし孤立死をしたときにできるだけ迷惑をかけないよう、最小限の準備をしておくと良いでしょう。  

①葬儀

自分で葬儀の内容や業者を決めておくと発見後の対応もスムーズに進み、自分の希望通りの葬儀を執り行ってもらえます。
現在は葬儀の生前契約もあり、葬儀の段取りから進行、納骨まですべて事前に選択して業者に任せられます。
1人暮らしをしているなら利用を検討してみても良いかもしれません。
身寄りがなく、葬儀の生前契約もしていない方は、自治体に火葬してもらうことになります。  

②相続対策

家族間で相続トラブルとならないように資産を整理し、遺言書や公正証書遺言などを作成しておきましょう。
亡くなった人に相続人がいない場合は相続財産管理人の選任という方法が考えられます。

相続財産管理人とは、相続人がいない場合に相続財産を管理して清算を行う人です。
その選任には、家庭裁判所への申立や予納金の支払いが必要となります。
ただし、手続きが非常に複雑です。  

③生前整理

必要のない物は捨てて、どこに何があるか分かりやすいように整理しておきましょう。
身寄りがない方もエンディングノートを作成しておくと、故人の意向に沿って対処してもらいやすくなります。

まとめ

高齢者の増加に伴い、今後急速に独居老人の数は上昇すると考えられます。
孤立死・孤独死は早急な対策が求められる社会課題として捉え、行政や地域、民間企業を含め私たち一人ひとりが真剣に向き合い解決すべき問題です。

孤立死が増える原因は、離婚や死別、核家族化の増加などによる生活環境の変化や、近所付き合いの減少や地域コミュニティの希薄化といった社会環境の変化が大きく影響しています。
孤立死しないためには自治体や民間企業のサービスを利用したり、自ら近所付き合いや地域活動に積極的に参加したりして人とつながりを持つことが大切です。
それ以外にも自分が得意な分野でボランティア活動をしたり、デイサービスを利用したりできることはいろいろあります。

人と関わることで孤立死はかなりの割合で防げますので、できるだけ近所の人と挨拶や会話をして交友関係を築きましょう。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
フリーライター時代に取材した遺品整理の仕事に興味を持ち、プログレスの編集メンバーに。
遺品整理やゴミ屋敷の問題や疑問、関心を先回りして発見し、問題提起するプログレスきってのリサーチャー。
身近に起きる不用品処分や遺品整理の悩みを記事でサポートするをモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。

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